インポスター症候群とは?
「インポスター(imposter)症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
ストレスや不安のない心理的空間である”コンフォートゾーン”から抜け出そうとする時に感じる、「自分にはそんな能力はないのでは」「自分には挑戦する価値がないのでは」という不安や恐れを指します。
例えば、新しいプロジェクトチームのメンバーに指名された時。
例えば、新たなことにチャレンジするために、未経験の業界に転職した時。
嬉しいはずなのに、自分で選んだはずなのに、
「ワクワクするぞ~!」「よし、やってやるぞ!」
という前向きな気持ちのその横に、
「私にできるんだろうか・・」「周りはすごい人ばかりだ・・」
という不安を感じたこと、ありませんか?
せっかくあなたの視点や能力や経験を活かすチャンスなのに、この恐怖に捉われていると、
「周りに合わせておこう・・」「馬鹿なやつだと思われないように、発言しないでおこう・・」
なんてことになってしまいます。
これが、多様な能力の発揮を阻む、「インポスター(imposter)症候群」です。
インポスター症候群を克服する3つのヒント
ブランダイス・インターナショナル・ビジネススクール の アンディ・モリンスキー教授 は、インポスター症候群を克服するためには、次の3つの考え方が役に立つと述べています。
1.初心者や新人ならではの強みを認識する
どんな職場や業界でも、いったんその環境に慣れてしまうと、毎日の業務や慣習が風景になってしまいます。
それが例えどんなに不自然でも、意味が無くても、非効率なものであっても。
外から来たばかりの存在は、そういった「当たり前」に素直な疑問を投げかけたり、斬新なアプローチを提示したり、長年の問題をあっさり解決したりといったことが可能です。
ですから、
「私は何も知らない」を、
「何も知らないからこそできることがある」
に転換することが、あなたの強みを発揮する第一歩になります。
2.成果ではなく「何を学べるか」に集中する
インポスター症候群がもたらす不安や恐怖を感じやすいのは、「成果を重視する人」だそうです。
新しい環境の元では、成果が出るまでには当然ある程度の時間がかかります。
ですが成果を重視する人は、成果が出るまでの間に「自分は力不足だ」「自分はこの仕事にふさわしくないのでは」と感じてしまい、堪えられないのです。
成果を絶対視するのではなく、
「今日も新しいことを学んだ!」「日々成長している!」
というプロセスに目を向け、成果までの「学習」を楽しみましょう。
3.視点を自分の外に向ける
最後のヒントは、自分の周りの人に目を向けるということです。
100%完全な人などいません。
Aが得意な人はBが苦手で、だからこそBが得意な人が加わることで相乗効果を生み出します。
そしてBが得意な人はCが苦手で、だからこそCが得意な人が・・・
つまり、「私は力不足だ」と思いうるのは、あなただけではない、ということです。
いつも落ち着いているあの人も、自信ありげな顔で会議に出ているあの人も、心の中では「Aが苦手だ」「Bができない」と感じているわけで、だからこそチームになることで互いの強みを発揮することができます。
「自分だけが無能だ」とか「自分だけが不安だ」と思うことをやめて、
「自分にできないこともあるけど、自分ができることやろう!」と考えてみてください。
あなたの存在に意味があるから、あなたはそこにいるんですよ!
まとめ
今回は、「インポスター(imposter)症候群」を超えて強みを発揮するためのヒントをご紹介しました。いかがでしたか?
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